パワーポイントでスライドを作成する際こんな悩みはありませんか?
・ごちゃごちゃしていてどこが大切かわからない
・文字がぎっしりして読みにくい
・頑張って作ったのになんかダサい
中身がよくても文字の位置やサイズがバラバラ。これではデザインが悪く見にくいスライドに。
その結果興味を持ってもらえず聴いてもらえなくなります。
そんなレイアウトの悩みはこの記事で紹介する『見やすい文字レイアウトのコツ』を実践することで、初心者でも簡単に見やすく・伝わるスライドを作成することができます。
なぜなら、このコツはデザインの基本原則に則っているため、
誰がみても「読みやすい、理解しやすい」となるのです。
実際に私自身もこのコツを実践することで、周囲の仲間から
「見やすい」
「なんかおしゃれだね」
「どうやってるの?」
などの声をいただくことが増えました。
この記事では、まずデザインの基本原則をお伝えし、全体における文字のレイアウト方法をお伝えします。
その後部分に視点を移し、箇条書きのポイントや、行間の設定方法について紹介していきます。
記事を読み終えると、
今後文字のレイアウトで悩むことはなくなり、
見やすい・伝わる魅力的なスライドを作成することができるようになります。
文字のレイアウトは見やすさに大きく関わる。
レイアウトが悪いと手抜きスライドの印象ももたれやすい。
デザイン原則に則って配置していきましょう。
スライド作成は時間がかかる。
「テンプレート」を活用し時間を短縮し、オシャレなデザインに仕上げていきましょう。
無料で使うこともできるので参考にして下さい。
文字のレイアウトのコツはデザイン原則を抑える
配置を考える上では、スライド全体での配置と一つ一つのテキストボックスのような部分の配置で分けてデザインしていくのがよいです。
順番としては、まず全体の配置を整えていきましょう。
全体の配置を整える上では
デザインの基本原則をおさえるとキレイに配置することができます。
デザインの基本原則として
- 整列
- 近接
があります。
この2つの原則をおさえておくだけで見やすいスライドになります。
まそれでは基本原則を踏まえた上でのコツをお伝えしていきます。
- 文字を揃える(整列の原則)
- グループを意識して間隔を空けて配置する(近接の原則)
文字を揃える(整列の原則)
整列とは
スライド内のそれぞれの要素を各ポイントを基準にして揃え配置すること。
揃えて配置することで、各要素のズレがなくなり美しいスライドとなります。
揃え方には主に
- 左揃え
- 中央揃え
- 右揃え
があります。ポイントとしては
基本的に左揃え
と覚えておけば間違いはないです。
具体的に名刺デザインでみていきます。
悪い例
見てどう思いますか?
違和感を感じる方がほとんどかと思います。
違和感が生じるのは整列できていないからです。
それぞれの文字の左側が全く揃っていませんね。
それではこのスライドを整列させていきます。
良い例
青線をポイントとして整列し直しました。
どうでしょうか?
先程のデザインと比較すると整った印象になりましたね。
やったことは
- 縦のラインと横のラインを揃える
- 全体は左揃えで統一
この2点です。
整列することで、スライドがスッキリしますね。
具体的な実践方法は『配置機能』の項目で説明していきます。
グループを意識して間隔を空けて配置する(近接の原則)
近接とは
関連性のある要素を近くに接して配置すること。
近くに置くことでグループをつくるということですね。
グループができることで読者が、
・この文章はこのグラフの説明ね
・この文章はこの画像の説明ね
と理解しやすくなり、混乱を防ぐことができます。
近接のポイントはシンプルで
関連のあるものは近くに、関連のないものは遠ざける
具体例で紹介していきます。
悪い例|近接のないデザイン
ちょっとやりすぎた感ありますが。
各要素の関連性がわかりにくく、読み手がストレスを感じますね。
これを近接させていきます。
一緒に先ほどの整列も意識して整えます。すると
良い例|近接のあるデザイン
だいぶ見やすくなりましたね。
- タイトルとサブタイトルのグループ
- アイコンとその説明のグループ
が明確になりました。
このように近接によってグループを分けてあげると
どれが、なにを示しているか?
が明確になり、理解しやすいスライドに変わりますね。
整列と近接2つの原則を意識することで、スライドの見やすさが格段に上がります。
ぜひこの2点を意識したスライド作成を実施してみて下さい。
次からは具体的にパワーポイントでの実践方法を紹介していきます。
デザインはセンスでなく基本に忠実かで決まります。
整列・近接を意識するだけでデザインは洗練されます。
配置機能を使って整列・近接をつくる
パワーポイントの機能に『配置』があります。
これはボタン一つで
左揃え、中央揃え、右揃え、下揃え、均等配置などができる機能です。
さきほど紹介した整列を行う際に便利な機能となっています。
配置機能の使い方
選択するときはCtrlを押しながら選択することで複数選択が可能です。
図形の書式→配置を選択
配置を押すと揃え方が複数出てきます。
今回は左揃えを選択。
選択すると一気に左揃えにしてくれます。
このように左揃えでキレイに整えることができました。
ボタン一つで選択したボックスを揃えることができ非常に便利ですね。
- 右揃えにすれば右端が揃う
- 下揃えにすれば下端で揃う
手動で行うよりも正確で素速く行うことができるので、どんどん活用していきましょう。
整列させるときにはガイドも活用
整列時にはガイドも活用すると、
整列のラインが見え整列させやすくなります。
『表示』→『ガイド』を選択(ショートカットはAlt+F9)
ガイドを揃えたいラインに移動します。
ガイドに合わせて整列させていきましょう。
自分の感覚に頼るとわずかなズレが生じてしまいます。ガイドを使うことで正確に整列させることができますね。
文字の部分配置で見やすく
続いて全体から部分の配置に移っていきます。
部分は文章内の配置になります。
文章内の配置のコツとして
- 箇条書きを活用して見やすくする
- 行間を整えて見やすくする
この2点を紹介していきます。
箇条書きを活用して見やすくする
文章より箇条書きは文字数が少なく簡潔に表現されるため、瞬間的に理解できます。
そのためプレゼンスライドに適しているといえます。
箇条書きを正確に使いこなすことはプレゼンの成功にもつながっていきます。
正確に使いこなせるようにしましょう。
箇条書きについては【かっこいい!】パワーポイントの箇条書きを見やすくデザインする|おすすめ例紹介で詳しく解説しています。
箇条書きの問題点
箇条書きの良さはそれぞれの要素が別れていることが直感的に分かることです。
しかし自分で箇条書きを作ると左端がガタガタで揃わず区切りがわかりにくくなってしまいます。
悪い例|ガタガタな箇条書き
これを解決する方法は
パワーポイントの箇条書き機能を使う
箇条書き機能と使うと、●の記号だけがはみ出たようになり、それぞれの要素の区切りがわかりやすくなります。
良い例|揃った箇条書き
それでは具体的に箇条書きの作成方法を説明していきます。
箇条書きの作成方法
テキストボックスを選択
「ホーム」→「箇条書き」を選択
このように項目ごとに記号が表示されます
箇条書きを選択すると、記号の種類を選ぶことができます。
好みの記号を選択しましょう。
このように箇条書き機能を使えば簡単にキレイな箇条書きを作成することができますね。
箇条書きの注意点
箇条書き機能を使ってから同じ項目内で改行を押すと、次の箇条書きが出てきてしまいます。
同じ項目内で改行したい場合はShift+Enter
Shift+Enterで項目を分けずに改行することができます。
補足情報
『箇条書きと段落番号』から記号の色を変更することも可能です。
色を変更することでメリハリがつき、オシャレはデザインにすることもできますよ。
箇条書きと段落番号を選択
色を選択し変更可能
ちょっとあか抜けたデザインにできますね。
スライドにメリハリがつきおすすめ。
色の選択については【もう色で悩まない】パワーポイント初心者でもわかる色使いのコツ3選!こちらの記事も参考にしてみて下さい。
箇条書はインデントを使いこなすとさらにキレイに整えることができます。こちらの記事【見やすく】パワーポイント箇条書きのインデントを調整する方法|簡単解説で詳しく解説しています。
行間を整えて見やすくする
行と行の間のスペースの行間。
文章が多いスライドだと行間によって与えるイメージが大きく異なります。
行間の必要性と調整方法を解説していきます。
行間の必要性
行間は文章の読みやすさを出すのと、近接をつくるのに重要です。
行間が狭いと文字がぎっちりして非常に読みにくいです。
ある程度の行間が空いているほうが読みやすく、わかりやすいスライドになります。
悪い例|行間初期設定
初期設定だと少々狭い。
窮屈な印象となりますね。
良い例|行間を広げる
行間は少し広げてあげたほうが見やすいです。
パワーポイントおすすめの行間
パワーポイントの初期設定の行間は狭め。
おすすめの行間は
文字サイズの0.5~1文字分
倍数でいうと1.2~1.3
それでは具体的に行間の設定方法を紹介していきます。
行間の設定方法
パワーポイントでは「ホーム」→「段落」「行間」から行間の調整ができます。
初期設定では1.0ptになっていますが、これでは狭いので
行間のオプションから間隔の行間へいき
1行となっているのを倍数に変更
間隔を1.2-1.3へ変更します。この間隔はフォントの大きさによって若干異なってきます。
最終的な仕上がりを確認しましょう。
行間はフォントの大きさによって若干異なってきますので。見やすい行間を実際に目でみて調整していきましょう。
段落間の調整方法
行間とともに調整したいのが、段落間のスペースです。
段落を分けてあげると、さらに読みやすくなります。
段落間の間隔設定も同じ場所で可能です。
段落間の間隔は12ptがちょうどいいです。
段落前・段落後を12ptに設定していきましょう。
毎回この設定を行うのが手間な方は
スライドマスターで初期設定に変更しておくとよいです。スライドマスターについては【圧倒的時短】パワポスライドマスターの使い方|おすすめ設定5選で詳しく解説しています。
行間の調整+段落の設定で
悪い例|初期設定
良い例|行間設定+段落間設定
行間+段落間の設定で項目ごとのまとまりができ、かなり見やすくなりましたね。
読者が読みやすく、理解がすぐにできるスライドが理想的です。
細かい部分ですが、読者ファーストで考えると必要な部分なのでぜひ実践してみて下さい。
文字の配置に加えて、見やすい文字の大きさにするのもおすすめです。【美しい】パワーポイント見やすい文字にするコツ5選|おすすめフォント、大きさこちらの記事も参考に。
キレイな箇条書きを使う。
適した行間に調整する。
この2つをするだけで見映えが変わります。
まとめ
今回は文字の見やすい配置方法についてご紹介させていただきました。
まずはデザインの基本原則である整列と近接を抑える。
整列はラインを想定しそれぞれの要素を基本左揃えで統一する。
近接はグループをつくることで、関連している要素は近くし関連していない要素は遠くに配置する。
文章の部分の配置では箇条書きの活用と、行間・段落間のスペースを調整することが大切です。
箇条書きはパワーポイントの箇条書き機能を活用するとキレイに簡単に設定できます。
行間は倍数にし1.2設定。段落間は12ptのスペースをつくると余白が生まれ読みやすいスライドとなります。
ちょっとした配慮で、読みてが理解しやすいスライドとなります。
プレゼンで重要なのは読み手ファーストで考えることです。
ぜひ、今回の内容を実践し伝わりやすい資料を作成していただければと思います。